どんな君でも愛してる


「君もお母さんに似てるぞ。世話焼きとは言わないが、先回りしてなんでもやっている。仕事も、プライベートもそうだ。俺が少し切れたキーケースを持っていることもすぐに気づいて、買ってくれる。君は世話を焼くのが上手なんだよ」

 この間俺の家で過ごした後、部屋の引き出しから彼女の手紙と新しいキーケースが出て来て驚いた。俺の好きな色。宇宙を思い起こさせる深い青。彼女がきっと探してくれたんだと思うと心が温かくなった。

 仙台で話していた時から心地いいのはそういうところだ。押しつけがましくなく、さりげなく相手の気持ちを探り、前に回って考える。

 恋人になると、急に相手に無断で深入りしてくる人もいるかもしれないが、彼女はそうじゃない。距離感を大切にしている。そういうところもますます好きになる。

 夜になり、彼女の手作りの食事をもらったあと、我慢できなくなった。今日以降はこうやってゆっくり会うのはしばらく無理そうだからだ。

「凛花」