どんな君でも愛してる


「北野さんだけじゃなくて、あなたもうちにいたのね……」

「それは、うちの社長の意向もあるんだ。人質みたいなものだったんだと思う」

「人質……」

「父はいずれ販売も自社でやりたかったんだろう、俺にそのノウハウを俺に学ばせたかったようだ。でもうちの社長は俺を拘束することで取引は永遠だと思い込んでいたようだ。義理の兄が社長を継ぐという噂も流れていたからな」

 そうだったのね。ノアケミカルは相川君も言っていたけどうちの一番大きな取引のある化学会社だ、今の売れ筋商品もノアが開発した商品。それより確認したいことがあった。

「うちを……辞めるの?」

「それは交渉中だ。それなのに部長が外へ漏らした」