どんな君でも愛してる


「心配させたのは私でしょ?ごめんなさい。連絡する勇気がなくて……」

 彼は長い背を折って私の顔を覗き込んだ。

「いや。部長がわざと口に出して吹聴したと気づいたときには遅かった。すまない。耳に入ったんだろ」

「……ゆっくり最初から教えて……」

 ガタンと止まったエレベーターを降りると、彼についていく。初めて来た。

 彼の部屋に入ったら彼の我慢は難しくなる。お互いわかっていた。

 彼は私を部屋に誘わないし、住んでいる場所を教えるため連れてきたが、それもロビーまでで上にはあげなかった。

 私は彼の部屋に何か女性の影があるのかとか、そんな秘密を考えたこともあったが、彼の性格を考えるとないと思った。やはり、私のためだろうと思った。