どんな君でも愛してる


「わからん。そうかもしれないと思っただけだ。俺にとって川村は仙台で話していた時から特別だった。初めて顔を見て話をした時に俺にとってやはり特別だとわかった。彼女もそのはずだ。だからうなずいた。それだけだよ。かけた時間じゃないんだ、相川」

 茫然とした相川は、黙って唐揚げを黙々と食べだした。そして、最後に言った。

「……特別ね。俺だって川村は特別なのに、あいつにとって、俺は特別じゃないってことですか?横入りしたあなたは特別なのに?」

「川村にとってお前も特別だ。お前のことを話すときは彼女の表情が違う。目の色も……。正直に言う。まずはお前に彼女を取られたくなかった。悪いな、相川」

「……はー。やっと言いましたね。それくらい言ってもらわないとこっちだっていくら直属上司になったとはいえ、素直に従えません。いや、俺も大人になりましたね。5年前くらいなら、相手が年上だろうとおそらく殴ってました」

「あはは、お前らしいな。でも、そういう素直さがお前のいいところだ。卑怯なことはしない。今時珍しいほどのいい男だよ。顔だけじゃない、仕事も出来るのがわかったからな。だからこそ、俺はお前をライバルと思ってだな……」