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「ねえ、里沙。わたし、昨日からなんかおかしいみたい」
翌朝登校すると、わたしはすぐに里沙に訴えた。
里沙は、中学のときからずっと付き合っている彼氏がいる、恋愛上級者なの。
こういうとき、相談できる相手がすぐそばにいるって、すごく心強い。
「それはもう、間違いなく『恋』だね」
わたしの話を最後まで静かに聞いていた里沙が、断言する。
「これが、恋……なのかなあ」
わからない。
そう言い切る自信がない。
だって、こんな気持ちになったの、はじめてだから。
「なに言ってるの。そもそもナナが昨日『運命の人』だって言ったんじゃない。まあ、鐘の音はともかくとしてさ」
恋……かあ。
たしかに昨日は、『運命の人』だなんて思わずはしゃいじゃったけど、今まで『ときめきってなに?』っていうくらい恋愛に疎かったわたしに突然訪れた異変に、全然ついていけてない。
ううん。実は昔一度だけ、『ときめき』に近いドキドキを経験したことがあるんだ。
でも、その彼には、きっともう二度と会えないだろうなって思ってる。
だって、名前も、住んでいるところも知らないんだから。
「ねえ、里沙。わたし、昨日からなんかおかしいみたい」
翌朝登校すると、わたしはすぐに里沙に訴えた。
里沙は、中学のときからずっと付き合っている彼氏がいる、恋愛上級者なの。
こういうとき、相談できる相手がすぐそばにいるって、すごく心強い。
「それはもう、間違いなく『恋』だね」
わたしの話を最後まで静かに聞いていた里沙が、断言する。
「これが、恋……なのかなあ」
わからない。
そう言い切る自信がない。
だって、こんな気持ちになったの、はじめてだから。
「なに言ってるの。そもそもナナが昨日『運命の人』だって言ったんじゃない。まあ、鐘の音はともかくとしてさ」
恋……かあ。
たしかに昨日は、『運命の人』だなんて思わずはしゃいじゃったけど、今まで『ときめきってなに?』っていうくらい恋愛に疎かったわたしに突然訪れた異変に、全然ついていけてない。
ううん。実は昔一度だけ、『ときめき』に近いドキドキを経験したことがあるんだ。
でも、その彼には、きっともう二度と会えないだろうなって思ってる。
だって、名前も、住んでいるところも知らないんだから。



