「お礼に今から“イケナイコト”してみようか?」
「お礼……?イケナイコト……?」
色んなことが一度にたくさん起きすぎて思考回路が停止する。
皇輝くんに言われても、どの言葉もピンと来ない。頭の中がはてなマークでいっぱいになる。
ドキンドキンと甘い空気がリビングに流れる。2人きりのこの空間が、なんとも言えない、不思議な空間だった。
「ちょっと大人しくしてて」
「へ?……んっ、んぁ!こうき、くん……?」
ぼーっと見ていたら突然皇輝くんが私の首筋に近づく。皇輝くんの息遣いが首筋にかかり、ビクッと体が震えた。
「大輝には渡さない。妹で終わらせる気は無いから。……覚悟してね、紬」
「覚悟……?皇輝、くん。ダメっ!!」
そう言った時は遅かった。
何を思ったのか皇輝くんは私の首筋にくちびるを付けると、ちゅう……と軽くリップ音を立てた。
何が起きてるのか分からない。
ただ一つだけわかるのは、これが“イケナイコト”ということ。



