一人娘の私もこの春高校生になり、一段落した頃。


お母さんが御付き合いしているという和久さんを紹介してくれた。一見厳しそうに見えるけど話してみたら優しい人で。


私も安心して話すことができた。


ようやく幸せをつかもうとしているお母さんの邪魔だけはしたくない。だから、プロポーズされたと聞いて嬉しくなった。



「ありがとう、紬。紬がそう言ってくれて安心したわ」


「うん。私はいつでもお母さんを応援してるからね」



和やかな空気が流れるリビング。


明るい日差しと明るい話。これからどうなるのか不安はあるけれど、楽しみな気持ちが勝っていた。



「そうだ。和久さんのことなんだけどね」


「ん?」


「双子の息子さんがいるのよ。それもあなたと同じ歳の男の子」


「そ、そうなの?」



話が終わり、リビングから出ようとした時お母さんに不意に言われた。


驚いてその場で立ち止まる。


子供がいるとは聞いていていたけどまさか同い年の男の子……しかも双子がいるなんて。