それが数日後、同じ高校でばったり再会するとは誰も考えないよね。
しかも、あたしのこと〝好き〟だなんて。
最悪の第一印象を植え付けたくらいに思ってたんだから、不思議で堪らない。
そんなふうに思われてるなんて、全然気づいてなかったし……。
……でもまあ正直?
なーんか妙に懐いてくれてるなーとは思ってたよ?
思ってたけどさあ。
まさかそういう意味なんて思わないじゃん……!
「〜〜〜っ」
……あーもうやだ、また顔熱くなってる。
それにひきかえ、雪平くんってばどうしてあんなに普段通りでいられるんだろう。
体育のバスケでは大活躍だったし、当てられた数学の問題はスラスラと解いちゃうし。
……って。
うわ、
あたしめちゃくちゃ雪平くんのこと見てない?
「りーこちゃん!」
「ひゃあっ!」
雪平くん!
びっくりしたあ。
さっきまで頭の中にいた人が突然目の前に現れるんだもん。