さすが龍ヶ崎建設の社長だけあって、圭史さんはさらに詳しい事件の詳細を知っていた。
「じゃあ、もう大丈夫なんですね?」
「ああ、うちのシステム担当の対応も早かったから、大規模な情報漏洩には至っていない。もちろん住所や家族の情報が公開されてしまった社員には申し訳ないが、サイト上での削除処理も終わっている」
「そうですか」
とりあえずは良かった。
一旦公開された情報が全てきれいに消し去れるわけではないと思うけれど、圭史さんなら最善の手を打ってくれるはずだ。
「それで、やはり私が疑われているんですか?」
「・・・」
まずは事件が沈静化に向かっていることを確認したうえで気になっていることを聞いてみたのだが、今度は圭史さんが黙り込んでしまった。
考えてみれば、この反応こそが私が疑われている証拠だ。
ブブブ。
ちょうど、社長室の電話が鳴った。
おそらく、圭史さんにスケジュールを知らせる電話だろう。
今日この後の圭史さんの予定は、取引先への視察が3件。
都内とは言え移動の時間もあり、帰りは夜になるはずだ。
「じゃあ、もう大丈夫なんですね?」
「ああ、うちのシステム担当の対応も早かったから、大規模な情報漏洩には至っていない。もちろん住所や家族の情報が公開されてしまった社員には申し訳ないが、サイト上での削除処理も終わっている」
「そうですか」
とりあえずは良かった。
一旦公開された情報が全てきれいに消し去れるわけではないと思うけれど、圭史さんなら最善の手を打ってくれるはずだ。
「それで、やはり私が疑われているんですか?」
「・・・」
まずは事件が沈静化に向かっていることを確認したうえで気になっていることを聞いてみたのだが、今度は圭史さんが黙り込んでしまった。
考えてみれば、この反応こそが私が疑われている証拠だ。
ブブブ。
ちょうど、社長室の電話が鳴った。
おそらく、圭史さんにスケジュールを知らせる電話だろう。
今日この後の圭史さんの予定は、取引先への視察が3件。
都内とは言え移動の時間もあり、帰りは夜になるはずだ。



