「そうか…」
「日本だからな、告白しないと付き合うことにならない」
「そうなの?」
「海外と一緒にするな」
「そういえば最初、ハグしたらセクハラって言われた、だからあまり近づけない」
「…雅臣、怜花とうまくいく事を願ってるからな」
「ありがとう」
週明け、社長が出勤して役員会議が行われていた。
給湯室の社長のところにブラックコーヒーからお茶と怜花は変えた。
会議が終わると社長にお茶をだした。
「9月から副社長に秘書をつけようと思うんだが…」
「そうですね」
「どういう人が合うと思う?」
「…どういう?」
「仕事をして見てどう?仕事が合うだよ、人間的な相性は別」
「あ…おまかせします、私もまだよくわかっていないので」
1週間後に総務部から人事異動が発令された。
総務部庶務課の青柳理音(あおやぎりおん)さんが異動になっていた。
短大卒の4年目24歳、怜花より入社は先輩で年は1つ下、臣くんと同じ年だ。
私が秘書検定を受けなかったら先に彼女が秘書課にきていただろうと先輩達が話していた。
話したことはないはずだ。
大企業の神谷コーポレーションは同期でも怜花は知らない人が多い。
最初の頃に同期会とか開催されていたが家で本を読む方が楽しいからいつも欠席の返事をしていた。



