幼い頃、ゆびきりをした人は次期社長候補のあなたでした


「もしよかったら、午後から出かける?車出すよ」

「そうですね、考えておきます」と怜ちゃんは言った。


土曜日の午後、怜花のマンションに迎えに来ていた。

怜ちゃんからは暑いのは苦手なので涼しいところがいいと連絡がきていた。

車に乗ると軽井沢に行こうと言うとOKが出た。

「暑いの苦手なんだね」

「そうなの、体力なくて、本ばっかり読んでるから動かないのよね(笑)」

「運動とかはしないの?」

「うん、通勤が運動かな、休みの日もゴロゴロしてるって言ったじゃない?」

「うん」

「逆に夜にちょっとだけ出るっていうのが億劫なのよね」

「じゃあ、昼から誘って正解だったんだ」

「そうね(笑)2時間のためにシャワーしてメイクして服も考えてって…ただずぼらなだけなんだけど」

「怜ちゃんは午後くらいから誘うといいんだね、わかった(笑)」

サービスエリアで軽く食事をして神谷家の別荘に到着した。

「あっ、何となく懐かしいかも…」

建物を見ると少し思い出したようだ。

鍵を開けて入っていく。

1度窓を開けるねと各部屋の窓を2人で開けて行った。

「ん〜、風がよく通る、涼しい〜」