しばらく話を2人でしていると臣くんの頭がカクッ、カクッと揺れ始めた。
臣くん、眠そう…そろそろ会計…
「臣くん、帰る?」
「ん、帰る」
タブレットの会計ボタンを押すと大樹くんがやって来た。
「あれ?雅臣寝てんの?」
「うん、お酒弱いのかなー、払うよ」
「いや、俺が出しとく…怜花さんに払ってもらったなんて知ったら雅臣ショックだと思うんで」
「別に気にしなくていいのに」
「あ、タクシー呼びましょうか?家とかってわかります?」
「うん、お願いします」
社長の連絡先に住所もいれてある。
「ほら、歩ける?」
「うん」
タクシーと支払いをしてくれた大樹くんが急いで戻ってきてくれて担いでくれてタクシーに乗った。
「気をつけて、また来てくださいね」
「ありがとう、ご馳走様」
手をヒラヒラと振って帰っていった。
次の日の朝、雅臣は飛び起きた。
リビングのソファで寝ていたのだ。
ダイニングに行くと母親が朝食を食べていた。
「僕、昨日どうやって帰ってきた?」
「怜花ちゃんとタクシーからここまで運んだのよ、あぁ重かった」



