君はビターチョコのように after days

高校生活の思い出の写真をまとめたアルバムの画面を閉じ、スマホをしまう。
あれから、数年が経つ。
俺は、理系大学に進学して、卒業、あの店に就職した。
彼女と待ち合わせるカフェに向かっていた。
...寒いな。もう少し、厚着にすれば、良かった。
首に巻いたマフラーの隙間に顔をうずくめながら歩く。
「朔夜!」
名前を呼ばれて、前を見ると日菜が居た。
「待ってろって、いつも、言ってるだろ」
「待ちきれなかったんだ。久しぶりだから」
確かに、バレンタインに会ってから、連絡も全然してなかったな。
日菜は、大学に行ってるし、自分は、仕事。
中々、時間、合わなかったからな。
俺が高校を卒業した頃、日菜に、敬語禁止を言い渡した。
慣れるまで、恥ずかしがってたけど、そんな事が懐かしく思う。
「仕方ないな。帰る時、渡そうと思っていたが」
「えっ?なに!」
「三月だし、日菜も大学、卒業だろ。
やっと、渡せる。これ、やるから、開けてみれば?」
俺は、ポケットから、小箱を取り出して、日菜に渡す。
「いい?」
「ああ」
日菜が箱を開ける。
「指輪...」
「俺と結婚するだろ?...約束だったからな」
何度も重ねた約束で、この日をずっと、待ちわびていた。
「うん。ずっと、大好き」
「ずっと、愛してる」