【書籍&コミカライズ】魅了持ちの姉に奪われる人生はもう終わりにします〜毒家族に虐げられた心読み令嬢が幸せになるまで~

「あっ、あの」

「好きだよ、オティリエ」


 大好き、と耳元で囁かれ、オティリエの頬が真っ赤に染まる。


「そろそろ城に戻ろうか」


***


「今日はありがとうございました」


 夕食を終えてから、ヴァーリックはオティリエを部屋まで送り届けてくれた。名残惜しさゆえに、つながれた手のひらを放すことができないまま、しばらくの間見つめ合う。


(もう少し、一緒にいたい)


 なんて、そんな本音は言えないけれど。いつになく甘えたいような気分に駆られてしまう。


「――実は、僕からもオティリエにプレゼントがあるんだ」

「え?」


 ヴァーリックはオティリエを部屋の方へと促し、ドアを開けた。すると、部屋の中央に置かれた小さなモミの木の下に、いくつものプレゼントが並べられている。