シングルマザーでしたが、オフィスビルで俺様社長と一緒に子供を育てています。

 通ると、2階のラウンジの共用スペースが見えてきた。そこにはソファーやテーブル。大きな本棚などがいくつも設置されていた。
 流石タワーマンション。内装まで豪華でホテルみたい。
 八神社長はタワーマンションに設置されているエレベーターに乗り込んだ。咲希も慌てて乗り込むと上がり出した。最上階から1つ下の79階で止まる。
 ちなみの最上階はスポーツジムとお酒を飲んだり出来るラウンジが、もう1つあるらしい。スポーツジムは会社のビルにもあるらしいが使ったことはない。
 エレベーターから降りると、踊り場が。ベビーカーや自転車なども置けるスペースがある。八神社長は鍵をかざしてドアを開ける。

「どうぞ、中に入って」

「あ、はい。お邪魔します」

 あまりにも緊張と驚きで声が裏返ってしまった。恥ずかしい。
 そしてリビングに入ってみると何畳あるの? と思えるほどの広さとダイニングキッチンがあった。しかも、モデルルームのように整理されていて綺麗だ。

「ソファーにでも座っていて。今、コーヒーでも淹れるから」

「えっ……あ、それなら私が淹れます。八神社長は怪我をしているのですから座っていて下さい」

「しかし……」

「大丈夫です。それに、私は手伝いに来たのですから。もちろん夕食も任せて下さい」

 八神社長がコーヒーを淹れると言うので、咲希は必死に言い返した。
 そうよ……じっとはしてはいられない。少しでも役に立ちたい。

「そうか……なら頼む」

「はい。任せて下さい」

 咲希は張り切って返事をする。奏太をおんぶ紐から降ろてからコーヒーを淹れる。
 八神社長が奏太の相手をしてくれた。ああ、また申し訳ない。