『すみません、今まで連絡もせずに』
「あ、いえいえ大丈夫ですよ」
私は妹さんにも連絡したかどうか聞いた。そしたら意外な返事が返ってきた。
『妹とは連絡取ってますし、何なら一緒に住んでますよ』
「えっ」
私が驚いて妹さんが店に来たことを話すと、彼は盛大なため息を吐いた。
『本当にすみません、後日あいつには謝罪に行かせます』
何があったのか詳しく聞くと、妹さんは一度だけ「私に連絡しなくていいのか」と言ってきたらしい。榊原さんはケジメをつけるまで連絡しないと言い切ると、その場では引き下がったらしい。
「でもちゃんとお客さんとして注文してくれましたよ」
『いや、こういうのはちゃんとしないと』
「でしたらお二人ともお客として来てください」
ちょうど良い。お祖母ちゃんの快気祝いに一瞬でも顔を出してもらって、注文もしてくれれば御の字だ。
私がそう伝えると、彼は『絶対に伺います』と返してくれた。



