7月15日、あなたに告白します。

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 カチリ、と秒針が0時を刻んだ。


「――――っ、」


 その瞬間、私は思わず目をつむった。
 音も、視覚も、一瞬果てしないくらいの沈黙が私を包んだ気がした。


『日野』


 温かくて低い声が電話越しに聞こえた瞬間、私は全身の力が抜けるのを感じた。



「佐倉くん・・・っきょう、きょう・・・は、・・・っ」

『7月16日だ』

「・・・っ」

『日野、窓の外見て』


 私はその言葉で顔を上げる。
 力の入らない手で、それでもカーテンを引いた。


「――――さ、」


 窓ごしに、佐倉くんの姿が見えた。
 その強い眼差しは、遠くからで射抜くようにまっすぐ私を見上げていた。



『日野』

「・・・・っ」

『好きだ』


 佐倉くんの一言で、するりと私の手からスマホが滑り落ちた。

 視界がぼやける。
 目頭が熱い。

 私はスマホを拾うことも忘れて、着の身着のまま、部屋を飛び出した。

 もどかしい気持ちで靴を履き、乱雑に玄関のかぎを開ける。


「佐倉くんっ!!」


 私は脇目も振らず、まっすぐに佐倉くんのもとへ飛び込んだ。
 大きな腕が、優しく、でも強く私を捕らえる。


「佐倉くん、私も・・・!私も、佐倉くんのことが好き・・・!!」


 私たちはお互いを強く抱きしめて。


 世界で一番幸せな一日を迎えたんだ。