7月15日、あなたに告白します。

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「そう、ちょうどここ!」


 私が土手から続く石の階段を指さす。
 そして何段か降りて、腰を下ろす。


「ここでね、夜話したんだよ?」

「それ、何周目?」

「んーとね、いつだっけ・・・十二周か・・・十三周か・・・」


 一生懸命記憶を探る私を、優しい眼差しで見つめる佐倉くん。


「ここ、夜になるとほたるが見れるの」

「へぇ、初めて知った」

「うん。私もそのとき初めて知った」


 私はゆっくりと、タイムループ中のことについて話し続けた。

 遅刻回避のために二人で駆けまわったこと、坂田先生の長説教を二人して受けたこと。
 タイムループを抜け出すために作戦会議を重ねたこと。
 ご飯を食べて、プリクラを撮って、夜を駆けたこと。

 絶望する私を、救い出してくれたこと。


「・・・あのときも・・・同じだったな」

「同じ?」

「桜の約束のときも、あの夜も。世界にたった独りぼっちだった私を、救い出してくれたの。佐倉くんが」


 悲しいわけじゃないのに、なんだか目頭が熱い。
 目元を潤ませる私の手に、そっと佐倉くんの手が重なった。


「・・・あの夜も、こうして手を取ってくれたんだよ?」

「・・・そうなのか?」

「うん。それで―――――」



 言葉を続けようとした私は、けれども口をつぐんだ。

 ぐっと、強い力で抱き寄せられたから。
 あっという暇もなく、気づけば私はすっぽりと佐倉くんの胸に収まっていた。


「・・・なんか」

「うん?」

「妬けるな」

「・・・何に?」


 抱きしめられながら、もぞもぞと上を見上げると、私を見つめていた佐倉くんとばっちり目が合う。


「・・・俺より先に日野と手を繋いでる俺がいるって、なんか・・・やだ」

「・・・え、自分に嫉妬してるの?」

「・・・うん」

「ふ、あははっ」

「・・・笑うな」


 頬を赤くしながら私をわざとらしく睨む佐倉くん。
 ・・・その、愛おしさったら。

 私は、今の佐倉くんより先に私を抱きしめてる佐倉くんがいるんだよ、と心の中で言ってみたりして。


「・・・佐倉くんは?」

「ん?」

「私も、私が知らない佐倉くんが知りたい」


 きょとんとする佐倉くんを、私もぎゅぅっと抱きしめ返す。


「桜の約束の相手が私って、気づいてたんでしょ?」

「・・・うん」

「どうして?いつ気づいたの?」

「それは―――――」