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「そう、ちょうどここ!」
私が土手から続く石の階段を指さす。
そして何段か降りて、腰を下ろす。
「ここでね、夜話したんだよ?」
「それ、何周目?」
「んーとね、いつだっけ・・・十二周か・・・十三周か・・・」
一生懸命記憶を探る私を、優しい眼差しで見つめる佐倉くん。
「ここ、夜になるとほたるが見れるの」
「へぇ、初めて知った」
「うん。私もそのとき初めて知った」
私はゆっくりと、タイムループ中のことについて話し続けた。
遅刻回避のために二人で駆けまわったこと、坂田先生の長説教を二人して受けたこと。
タイムループを抜け出すために作戦会議を重ねたこと。
ご飯を食べて、プリクラを撮って、夜を駆けたこと。
絶望する私を、救い出してくれたこと。
「・・・あのときも・・・同じだったな」
「同じ?」
「桜の約束のときも、あの夜も。世界にたった独りぼっちだった私を、救い出してくれたの。佐倉くんが」
悲しいわけじゃないのに、なんだか目頭が熱い。
目元を潤ませる私の手に、そっと佐倉くんの手が重なった。
「・・・あの夜も、こうして手を取ってくれたんだよ?」
「・・・そうなのか?」
「うん。それで―――――」
言葉を続けようとした私は、けれども口をつぐんだ。
ぐっと、強い力で抱き寄せられたから。
あっという暇もなく、気づけば私はすっぽりと佐倉くんの胸に収まっていた。
「・・・なんか」
「うん?」
「妬けるな」
「・・・何に?」
抱きしめられながら、もぞもぞと上を見上げると、私を見つめていた佐倉くんとばっちり目が合う。
「・・・俺より先に日野と手を繋いでる俺がいるって、なんか・・・やだ」
「・・・え、自分に嫉妬してるの?」
「・・・うん」
「ふ、あははっ」
「・・・笑うな」
頬を赤くしながら私をわざとらしく睨む佐倉くん。
・・・その、愛おしさったら。
私は、今の佐倉くんより先に私を抱きしめてる佐倉くんがいるんだよ、と心の中で言ってみたりして。
「・・・佐倉くんは?」
「ん?」
「私も、私が知らない佐倉くんが知りたい」
きょとんとする佐倉くんを、私もぎゅぅっと抱きしめ返す。
「桜の約束の相手が私って、気づいてたんでしょ?」
「・・・うん」
「どうして?いつ気づいたの?」
「それは―――――」
「そう、ちょうどここ!」
私が土手から続く石の階段を指さす。
そして何段か降りて、腰を下ろす。
「ここでね、夜話したんだよ?」
「それ、何周目?」
「んーとね、いつだっけ・・・十二周か・・・十三周か・・・」
一生懸命記憶を探る私を、優しい眼差しで見つめる佐倉くん。
「ここ、夜になるとほたるが見れるの」
「へぇ、初めて知った」
「うん。私もそのとき初めて知った」
私はゆっくりと、タイムループ中のことについて話し続けた。
遅刻回避のために二人で駆けまわったこと、坂田先生の長説教を二人して受けたこと。
タイムループを抜け出すために作戦会議を重ねたこと。
ご飯を食べて、プリクラを撮って、夜を駆けたこと。
絶望する私を、救い出してくれたこと。
「・・・あのときも・・・同じだったな」
「同じ?」
「桜の約束のときも、あの夜も。世界にたった独りぼっちだった私を、救い出してくれたの。佐倉くんが」
悲しいわけじゃないのに、なんだか目頭が熱い。
目元を潤ませる私の手に、そっと佐倉くんの手が重なった。
「・・・あの夜も、こうして手を取ってくれたんだよ?」
「・・・そうなのか?」
「うん。それで―――――」
言葉を続けようとした私は、けれども口をつぐんだ。
ぐっと、強い力で抱き寄せられたから。
あっという暇もなく、気づけば私はすっぽりと佐倉くんの胸に収まっていた。
「・・・なんか」
「うん?」
「妬けるな」
「・・・何に?」
抱きしめられながら、もぞもぞと上を見上げると、私を見つめていた佐倉くんとばっちり目が合う。
「・・・俺より先に日野と手を繋いでる俺がいるって、なんか・・・やだ」
「・・・え、自分に嫉妬してるの?」
「・・・うん」
「ふ、あははっ」
「・・・笑うな」
頬を赤くしながら私をわざとらしく睨む佐倉くん。
・・・その、愛おしさったら。
私は、今の佐倉くんより先に私を抱きしめてる佐倉くんがいるんだよ、と心の中で言ってみたりして。
「・・・佐倉くんは?」
「ん?」
「私も、私が知らない佐倉くんが知りたい」
きょとんとする佐倉くんを、私もぎゅぅっと抱きしめ返す。
「桜の約束の相手が私って、気づいてたんでしょ?」
「・・・うん」
「どうして?いつ気づいたの?」
「それは―――――」


