7月15日、あなたに告白します。

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 その日も、普段はクラスごとの体育が今日は全クラス合同だったし、社会も数人グループで発表させられた。
 授業内容も、発表内容も、お弁当の中身も、昼休みに呼び出された人の名前まですべてが昨日と同じだった。

 ここまで来たらさすがに馬鹿でもわかる。

 これは・・・昨日と同じ7月15日だと。

 唯一、私にとっては幸か不幸か、告白もなかったことになっているわけで。
 おかげで昨日とは一つだけ違うことがあった。

 それは帰る直前、たまたま天ヶ崎くんと顔を合わせたときのこと。


「あ、今帰り?日野さん」

「あっ、うん、そ、そうだよ・・・」


 私は天ヶ崎くんの相変わらずな笑みを見て、後ずさりしそうになった。


「日野さん、今日は自転車じゃなかったんだね。いつもは踏切で会うけど、今日会わなかったからもしかして休みなのかと思っちゃった」

「あ・・・うん、えっと・・・バ、バスで来たよ」


 昨日振った相手にここまでさわやかに話しかけられるものだろうか。
 いや普通は無理だ。

 だとしたらこの場合、天ヶ崎くんが普通の人でないか、もしくは現状、普通の状況でないか。
 そしてたぶん・・・後者なんだろう。


「急に会えなくなったから心配してたけど、元気そうでよかった。明日は自転車?」

「え?えっとー・・・ど、どうだろう?」

「まだ決めてないか。まあ自転車だったら、また明日、踏切で」


 天ヶ崎くんはさわやかに別れの挨拶を言うと、手を振って去って行った。

 私はそれまで半信半疑だったけれど、そこで7月15日であること、そして告白がないものになっていることを確信した。


 結局その日、私は呆然としたまま一日を終えた。

 夜になって、両親に寝ること伝えたのち、こっそりベッドの中でノートを広げた。


(・・・まずは状況を整理しよう)


 私はなぜか7月15日を二回経験した。

 これがたまたまだったならいい。いやたまたま7月15日が二回あるっていうのもよくわかんないけど・・・。

 けれどもしこれが明日以降も続くようなら・・・?
 明日も明後日も7月15日だったなら・・・?


 私の頭の中に『タイムループ』という言葉が浮かんできた。


(・・・まさか、そんなわけないよ)


 きっと、きっと勘違いに違いない。

 そうだ、嫌にリアルな正夢でも見ていたに違いない。
 本当は経験したことがないけれど、ふとなんだか既視感を覚えることなんて、ままあることだ。

 私は自分にそう言い聞かせてノートを閉じ、ぎゅっと目をつぶった。

 けれど、眠気はなかなかおりてきそうにもなかった。