7月15日、あなたに告白します。

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「おはよう天ヶ崎くん」

「おはよう、日野さん」


 十一周目の佐倉くんのお言葉に甘え、十二周目の今日も、朝から佐倉くん宅にお邪魔させていただいた。
 昨日と同じで、はじめは戸惑った様子だったけど、佐倉くんの策を行使して無事話がついた。

 そして佐倉くんの家から自転車をかっ飛ばし、踏切までやってきたのが今現在。


「ねぇねぇ、天ヶ崎くんってペット飼ってたっけ?」


 昨日のハムスターの話。
 なかなか感触がよかったので、今日も振ってみた。

 するとやはりどことなくうれしそうにハムスターの話を始める天ヶ崎くん。

 それを、うんうんと聞きながら、考えをめぐらす。


(とりあえず、天ヶ崎くんの悩みがどれなのかわからないし、一周一周しらみつぶしに確認していくしかない、かな)


 とりあえず今回の周は先輩からのいじめがないかそれとなく聞いてみるか。
 ハムスターの話がひと段落したら、本題に入る。


「ねぇ、天ヶ崎くん、私の友達の話なんだけどさ・・・」

「うん」

「その子、部活で先輩とうまく行ってないみたいで・・・相談されたんだけど、うちの部活は先輩後輩関係が結構良好だからさ、なんてアドバイスすればいいか困ってて・・・」

「そっか・・・うーん、そうだなぁ・・・」


 またも、真剣に悩んでくれる天ヶ崎くん。


「・・・うーん、僕もありがたいことに先輩には恵まれてるからいいアドバイスはできないかもしれないんだけど、一番は同じ部活の一年生に相談するのがいいと思うけどなぁ」


 先輩に恵まれてる、って言った、今。
 じゃあ先輩との関係で悩んでいるわけじゃないのか。
 いやでも建前上こう言っている可能性も・・・。


「先輩とその子がどう食い違ってるのかによってアドバイスが変わってくるしね。同じ部活の子から見て、意見を言ってもらうといいんじゃないかな」


 ものすごくしっかりしたご意見をいただけた。
 架空の私の友達も、きっと大喜びに違いない。

 でも言い方とか表情を見ている感じ、取り繕ったり嘘をついているって感じではなさそう。

 先輩からのいじめっていう線はなしで行くか。


「そっか、やっぱり天ヶ崎くんは頼りになるね」


 私はそう言ってから、電車が近づいてきているのを確認する。


「ねぇ、よかったら放課後―――――」


 そして電車が近づいてくるのを横目に見つつ、もう何度目になるかわからない告白の約束を取り付けるのだった。