7月15日、あなたに告白します。

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 体育の時間。
 朝と授業の合間の隙間時間に駆け回って集めた情報を、佐倉くんと報告し合うことになった。


「私は女の子の友達ばっかだからめぼしい情報は少ないけど・・・サッカー部ってそんなに厳しくない・・・っていうかむしろ緩いんだってね」


 天ヶ崎くんは練習が厳しいからって理由でやめるタイプにはあまり見えないけど、その可能性だってもちろん捨ててはいなかった。
 けど聞いてまわった感じ、うちのサッカー部は結構緩いそう。


「みたいだな。むしろ清翔が一番厳しいらしい」

「え、そうなの?」

「他クラスのサッカー部の人によると、清翔以外部活に本気な奴があんまりいなくて、結果的に一年だけど練習仕切ったりしてるらしい」

「すご・・・」


 というか、もしかしたらそれが悩みなのかもしれない。


「自分は本気なのに他の人が本気じゃなくて辛い、みたいな?そういうのあるかな?」


 結構ありそうな気がする。
 と思ったけど、佐倉くんはいまいち腑に落ちない様子。


「なくはないかもしれない。けど可能性は低いと思うぞ」

「なんで?」

「清翔ってああみえて意外と淡泊だから。人は人、自分とは違う、みたいな考え方するんだよな。まあそうでもなければみんなに優しくなんてできないのかもしれないけど」


 確かに天ヶ崎くんはみんなに分け隔てなく接する。
 それっていろいろ割り切って考えられる人じゃないと無理だ。


「うーん、じゃあなんだろう・・・あ、そうだ、天ヶ崎くんファンクラブの子から聞いたんだけどね?」

「ちょ、待て、なんだそれ」


 佐倉くんが聞き捨てならないとばかりに口をはさんできた。


「名前の通り、天ヶ崎くんのファンクラブだよ?うちの学校の女子の三分の一は加入してる非公認組織」

「非公認なのに規模大きすぎるだろ・・・」


 あきれ顔でつっこむ佐倉くんをおいて、私は本筋に戻る。


「天ヶ崎くん、サッカー部の次期副部長候補ってウワサらしいの。まあさっきの話聞いてればもう二年生も差し置いて部長でもいいでしょって感じだけどさ」

「へぇ、それは俺も知らなかった」


 噂だから真偽のほどはわからないけど、練習を仕切ってるって話を聞く限り信ぴょう性は高そう。


「もしかして副部長になっていいかどうか悩んでるとか?」

「んー・・・それもなくはないかもしれないけど、あんまり清翔っぽくはない、かな」

「そっか・・・」


 私は何かそれらしい悩みはないかと、頭をひねる。


「・・・一年生なのに部活仕切ってるから先輩にいびられるとか・・・?」

「それはわからないな。一応後輩いじめっぽい話は聞かなかったが、隠れてやってるって可能性も捨てきれないし」


 天ヶ崎くんの完璧さと人当たりの良さを受けてしまうといじめようなんて気すら起こらない気がするけど。
 だってすべてが完璧で、それなのに嫌みがないんだもの。

 けど正面切って悪口言われることはなくても、完璧さゆえに嫉妬されて陰口をたたかれるなんてことはあるかもしれない。


「うーん、なんにせよ、『絶対これで悩んでるに違いない!』みたいなやつが思い浮かばないなぁ・・・」


 結局その後も頭をひねらせたけれど思い浮かばず、さらなる情報収集と放課後の互いの健闘を祈って解散した。