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授業は確かに永遠のようにも思えたし、いざ放課後になってみるとあっという間だったようにも思えた。
授業自体は普段通り。
ちょっと変わったことと言えば、普段はクラスごとの体育が今日は全クラス合同だったこととか。
社会のとき数人グループで発表させられたこととか。
そのくらいだ。
そうこうしている内に一日は終わり、いよいよ放課後がやってきた。
(・・・だめだ緊張しすぎて死ねる・・・っ!!)
私は空き教室で一人、天ヶ崎くんを今か今かと待ちわびていた。
緊張で、喉が渇くわ手が震えるわ、居ても立っても居られない気分だった。
(やっぱ無理かもやっぱ無理かもやっぱ無理か――――――)
逃げ出したい気持ちに駆られた瞬間、教室の扉ががらりと開かれた。
「遅くなってごめんっ、ちょっと先生に呼び止められて・・・っ」
走ってきてくれたのか、天ヶ瀬くんは少し息を切らしていた。
「だ、だだだ大丈夫っ」
唇が震えてまともにしゃべれない・・・。
こんな状態で告白できるのだろうか、私は・・・。
「それで・・・話っていうのは?」
さっそく本題を突き付けてくる天ヶ崎くん。
こう言われてはもう言い逃れのしようもない。
(言うしかない、言うしかない・・・っ!覚悟決めろぉぉぉっ!私っ!!)
私は、さっきより酸素濃度が薄くなった(ような気がする)空気を肺いっぱいに吸い込んだ。
「私っ!」
「うん」
「あ、あま、天ヶ崎くんのことがっ!!」
告白する前は、ちゃんと目を見て、とか、こういう前置きをして、とか、いろいろ考えていたはずなのに、もう今となってはそれを思い出す余裕もなかった。
「す、好きですっ!あのっ、友達としてとかじゃなくて!お、男の子としてっ!あ、いや今の時代この言い方じゃだめか・・・っ!じゃなくて恋愛対象としてっ!!」
わかりやすさとコンプライアンスに気をつかって、わけのわからない告白をしてしまった。
天ヶ崎くんはというと、あまり驚いた様子もなく私の告白を聞いていた。
たぶん朝のお誘いの段階で、薄々感づいていたのかもしれない。
天ヶ崎くんは少しだけ考え込むような素振りを見せ、口を開いた。
「・・・えっと、答えたくなければいいんだけど・・・、どうして僕を?」
よくぞ聞いてくれました。
本当は最初に告白する時点で言いたかったんだけれど、緊張でセリフが飛んで伝えられなった部分。
「それは、あの・・・、ず、ずっと、好きだったから・・・です。桜の約束からずっと、天ヶ崎くんのこと、好きだったから・・・」
「・・・桜の約束?」
天ヶ崎くんの怪訝そうな一言で、私は察した。
天ヶ崎くんが、私と交わした桜の約束を覚えていないことに。
「・・・えっと・・・や、やっぱりなんでもない・・・・」
「・・・そっか・・・」
私たちの間に、気まずい沈黙が流れた。
告白にあるまじき、重い沈黙・・・。
「・・・えっと、気持ちはうれしいんだけど・・・」
沈黙を破ったのは、天ヶ崎くんのその一言だった。
続く言葉が明らかな枕詞を聞いて、私は膝から崩れ落ちそうになった。
「・・・ごめん。今は誰とも付き合う気がなくて・・・」
「・・・・そ、そっか・・・」
断り方まで優しいんだぁ・・・、と、心の中で涙の叫びを発する。
誰とも付き合う気がない、なんて言われちゃえば、もうどうしようもない。
「・・・じ、時間とらせてごめん。あの、あ、明日からは登校時間ずらすから・・・」
「あ・・・うん、ありがとう・・・、じゃああの・・・お先に・・・」
天ヶ崎くんは申し訳なさげな表情で私に別れの挨拶を言い、静かに退室していった。
取り残される私。
教室にはとたんに、静寂がひろがる。
「・・・・・まじかぁ・・・」
告白する前は、振られたら絶対泣くって思っていたけれど、案外涙は出なかった。
現実を受け止め切れていないのか、はたまたショックすぎて涙も出ないのか。
私は上の空なまま家に帰り、上の空なままご飯を食べ、上の空なままお風呂に入り、上の空なままベッドに入り、いつの間にやら眠りに落ちていた。
授業は確かに永遠のようにも思えたし、いざ放課後になってみるとあっという間だったようにも思えた。
授業自体は普段通り。
ちょっと変わったことと言えば、普段はクラスごとの体育が今日は全クラス合同だったこととか。
社会のとき数人グループで発表させられたこととか。
そのくらいだ。
そうこうしている内に一日は終わり、いよいよ放課後がやってきた。
(・・・だめだ緊張しすぎて死ねる・・・っ!!)
私は空き教室で一人、天ヶ崎くんを今か今かと待ちわびていた。
緊張で、喉が渇くわ手が震えるわ、居ても立っても居られない気分だった。
(やっぱ無理かもやっぱ無理かもやっぱ無理か――――――)
逃げ出したい気持ちに駆られた瞬間、教室の扉ががらりと開かれた。
「遅くなってごめんっ、ちょっと先生に呼び止められて・・・っ」
走ってきてくれたのか、天ヶ瀬くんは少し息を切らしていた。
「だ、だだだ大丈夫っ」
唇が震えてまともにしゃべれない・・・。
こんな状態で告白できるのだろうか、私は・・・。
「それで・・・話っていうのは?」
さっそく本題を突き付けてくる天ヶ崎くん。
こう言われてはもう言い逃れのしようもない。
(言うしかない、言うしかない・・・っ!覚悟決めろぉぉぉっ!私っ!!)
私は、さっきより酸素濃度が薄くなった(ような気がする)空気を肺いっぱいに吸い込んだ。
「私っ!」
「うん」
「あ、あま、天ヶ崎くんのことがっ!!」
告白する前は、ちゃんと目を見て、とか、こういう前置きをして、とか、いろいろ考えていたはずなのに、もう今となってはそれを思い出す余裕もなかった。
「す、好きですっ!あのっ、友達としてとかじゃなくて!お、男の子としてっ!あ、いや今の時代この言い方じゃだめか・・・っ!じゃなくて恋愛対象としてっ!!」
わかりやすさとコンプライアンスに気をつかって、わけのわからない告白をしてしまった。
天ヶ崎くんはというと、あまり驚いた様子もなく私の告白を聞いていた。
たぶん朝のお誘いの段階で、薄々感づいていたのかもしれない。
天ヶ崎くんは少しだけ考え込むような素振りを見せ、口を開いた。
「・・・えっと、答えたくなければいいんだけど・・・、どうして僕を?」
よくぞ聞いてくれました。
本当は最初に告白する時点で言いたかったんだけれど、緊張でセリフが飛んで伝えられなった部分。
「それは、あの・・・、ず、ずっと、好きだったから・・・です。桜の約束からずっと、天ヶ崎くんのこと、好きだったから・・・」
「・・・桜の約束?」
天ヶ崎くんの怪訝そうな一言で、私は察した。
天ヶ崎くんが、私と交わした桜の約束を覚えていないことに。
「・・・えっと・・・や、やっぱりなんでもない・・・・」
「・・・そっか・・・」
私たちの間に、気まずい沈黙が流れた。
告白にあるまじき、重い沈黙・・・。
「・・・えっと、気持ちはうれしいんだけど・・・」
沈黙を破ったのは、天ヶ崎くんのその一言だった。
続く言葉が明らかな枕詞を聞いて、私は膝から崩れ落ちそうになった。
「・・・ごめん。今は誰とも付き合う気がなくて・・・」
「・・・・そ、そっか・・・」
断り方まで優しいんだぁ・・・、と、心の中で涙の叫びを発する。
誰とも付き合う気がない、なんて言われちゃえば、もうどうしようもない。
「・・・じ、時間とらせてごめん。あの、あ、明日からは登校時間ずらすから・・・」
「あ・・・うん、ありがとう・・・、じゃああの・・・お先に・・・」
天ヶ崎くんは申し訳なさげな表情で私に別れの挨拶を言い、静かに退室していった。
取り残される私。
教室にはとたんに、静寂がひろがる。
「・・・・・まじかぁ・・・」
告白する前は、振られたら絶対泣くって思っていたけれど、案外涙は出なかった。
現実を受け止め切れていないのか、はたまたショックすぎて涙も出ないのか。
私は上の空なまま家に帰り、上の空なままご飯を食べ、上の空なままお風呂に入り、上の空なままベッドに入り、いつの間にやら眠りに落ちていた。


