7月15日、あなたに告白します。

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「――――野、――――か・・・!」

「・・・んえ・・?」

「日野!大丈夫か!?」


 目が覚めると、目の前に佐倉くんがいた。
 珍しく焦っていた様子だったけど、私が目を覚ましたらほっとした感じで息をついた。


「・・・ん?え・・・どういう・・・じょうきょう・・・?」

「いや俺が聞きたい」


 寝ぼけた頭で辺りを見渡すと、まだ相も変わらず土手にいた。
 そしてさっきまでの状況を思い出す。


「あー・・・土手から落ちてさ、自転車なかなか起き上がんないわ、制服に泥跳ねるわ、挙句の果てには自転車壊れるわで・・・絶望的すぎて現実逃避してた」


 そしたらいつの間にか眠っていた。


「っていうか逆に佐倉くんはなんでここに・・・?」

「いやバス停に歩いて向かってたら、土手の下に日野の自転車が転がってるのが見えたから。慌てて降りて来たらなぜかお前が草の上で寝てるし・・・」

「なるほどね、助けに来てくれたわけか・・・」


 神様かな?
 近所のわけわかんない願いの叶え方しやがった神社の神様より、よっぽど的を射た神様だ。


「日野、腕と足は大丈夫か?」

「あ、これ?これは軽い擦り傷だよ。全然問題なし!」


 いや正直言うと広範囲だから動くたび服やら草やらと擦れて痛いんだけどね・・・。


「それより自転車がやばくてさ・・・」


 私の言葉で、佐倉くんは自転車に歩み寄る。
 そしてしばらく自転車を眺めまわしていたかと思うと。


「・・・チェーンが外れてるな。ちょっと待ってろ」


 そういって何やら作業を始めた。
 そして数分ののち、私のほうに向きなおる。


「一旦チェーンはめておいた。そんなに緩んでるってわけでもなさそうだったし、たぶん落ちた衝撃で外れたんだろ」

「え?え、もう乗れるってことでいいの?」

「ああ」


 早い。
 仕事が早すぎる。


「けど今日はすりむいてるし・・・自転車はそこの公園の駐輪場に置いて、バスで行ってもいいんじゃないか?」

「そうだね・・・」


 確かに自転車で行く意味はもう消えた。
 私がうなずくと、佐倉くんは腕時計を確認した。


「バスがあと3分でくるから、先行ってて。自転車は俺が運ぶ」

「え?いいよ、私のだし私が・・・・」

「ケガしてるし」


 そう言って問答無用で自転車に乗ると、すごい勢いで坂をのぼっていく。


「速っ・・・」


 確かにこの坂を自転車でのぼるの結構筋力いりそう。
 のぼれないではないけど3分・・・。


「・・・佐倉くんになんかお礼しなきゃだなぁ・・・」


 私はすでに坂をのぼりおえ、公園に向かう佐倉くんを見つめつつそうつぶやくと、私も歩いて坂をのぼり始めた。