7月15日、あなたに告白します。

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 結局その日はなんのアクションも起こさず、社会は無難にクラスの女の子たちと組み、日直の代わりに宿題の回収をすることもなく、天ヶ崎くんの消しゴムも拾わなかった。
 そして当然、告白の約束を取り付けることもしなかった。


「・・・・さて・・・、職員室行くか・・・」


 告白はないけど、放課後は代わりにお説教タイムがあるので帰れない。

 私は重いため息をついて、職員室に向かった。


「・・・おす」


 職員室の前で会った佐倉くんは、なんと挨拶したらいいのか迷ったのか、少しだけ気まずそうに声をかけてきた。


「ね、お説教タイムって順番?二人まとめて?」

「わからん。俺も二人同時には捕まったことない」


 二人同時には(・・)ってことはやっぱ一人で捕まったことはあるようだ・・・。
 職員室に入ると、まだ坂田先生は職員室に戻っていないようだった。


「もう・・・呼び出した本人がいないってさぁ・・・」

「まあ先生だって呼び出したくて呼び出してるわけじゃないだろうしな」


 私の愚痴にも淡々と返す佐倉くん。
 本当に無気力っていうか無感情っていうか。


「・・・あ」


 私が一瞬何かに気づいたようにつぶやき、佐倉くんが不思議そうに私の視線を追う。
 そして視線の先を見つける。


「・・・清翔(せいしょう)を見てるのか?」

「!」


 私の視線の先にいたのは、清翔・・・こと、天ヶ崎くん。
 天ヶ崎くんは私の知らない先生と何やら話し込んでいた。

 そういえば毎回告白のたび、先生に呼び止められた、って言って遅れてくる。
 たぶんあの先生と話していて遅くなったんだろう。


「・・・日野、清翔のこと好きなのか?」

「えっ」


 急にそんなことを聞かれ、思わず動揺してしまった。


「なっ、なんっ、なん・・・・!!」

「・・・いやごめん、今のはさすがに聞くタイミング悪かった」


 佐倉くんが申し訳なさそうに謝ってきた。


「今もそうだけど・・・よく見つめてるからつい・・・」

「ち、違・・・っ!い、今見てたのはそういうんじゃなくて―――――」


 あれ?
 この場合なんていえばいいんだ?

 私が今天ヶ崎くんに気をとられたのは、毎回告白に遅れてくる理由に思い至ったからなわけで。
 でもそれをそのまま言ってしまうと頭がいかれたやつだと思われてしまう。

 なんと言い訳すればいいかわからず固まる私に、佐倉くんが口を開く。


「・・・とりあえずそれ、また時間があったら聞く」

「え?」

「坂田先生、来た」


 佐倉くんの言う通り、坂田先生がこちらに近づいてくるのが見えた。

 とりあえず・・・お説教が終わるまでに、うまい言い訳を考えるとするか・・・。