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(・・・今から5分後に出るバスに乗るとして・・・向こうに着くのが8:20かぁ・・・)
授業開始10分前・・・。
はかったことはないけど、下車するバス停から学校まで、歩いてだいたい15分ぐらいはかかりそうだから・・・走ってもどうにか始業に間に合うかどうか、ってところだ。
(・・・間に合うかどうか微妙だなぁ・・・もういっそサボっちゃても・・・)
いい加減同じ授業にも飽き飽きしてきた。
一瞬魔が差したが、結局は惰性でバス停に到着してしまった。
そしてバス停が見えたとたん、私は驚いて声を上げた。
「えっ・・・さ、佐倉くん?」
私の声で、佐倉くんもこちらに気づいた。
少しだけ驚いたそぶりを見せたが、彼はすぐにいつもの不愛想なトーンで話し出す。
「日野か・・・こんな時間にどうした。普段は自転車通だろ」
「私はまあ・・・ちょっと寝坊しちゃって・・・」
私が自転車通なことを知っているとは、意外。
私と佐倉くんが関わる機会なんて皆無に等しいのに。
もしかして天ヶ崎くんから聞いたとか・・・!?と、淡い期待を抱きそうになったけれど、たぶん違うと思う。
無駄な期待は悲しくなるだけなのでやめておこう。
「それより佐倉くんこそどうしてこんな時間にバス停に?私と同じで寝坊でもした?」
「俺はいつもこの時間だ」
「え!?」
かなりぎりぎりの時間のバスだけど、それをいつも使っているとなるとかなりのチキンレースだ。
でも逆に言えば毎日佐倉くんがこの時間のバスで間に合っているなら、私も間に合う気がしてきた。
「こつがあるんだ」
佐倉くんは私の心を察したのか、そう話し出す。
「途中、信号があるだろ」
「うん」
「そこでは渡らずにいるんだ。そうすると、次が信号のない横断歩道だから、すぐ渡れる」
「ほう、なるほど」
「あと学校の前のビルをぐるっと迂回してるか?」
「してる」
「あれはビルの間に舗装されてないけど小道があるから、そっちを使うと近道」
「そうなんだ」
「あと靴。下足場に寄るとタイムロスだから靴は教室棟の入り口に置いておいて、一時間目は靴下で受ける」
「え!?」
「あと――――」
「まだあるの!?」
それまでは静かに聞いていたけど、思わず突っ込んでしまった。
「っていうかタイムロスって・・・」
「・・・」
私が何を言うのかと、佐倉くんはぴくっと眉を動かした。
そしてすぐに、私はこらえきれず吹き出した。
「めっちゃがちじゃん!あははっ!!スポーツ選手なみっ!」
「・・・そんなうけるとこか?」
「うけるとこ!だって想像以上にタイム縮めるのに全力投球なんだもんっ!」
そこまで通学に本気ってだけで笑えてくるのに、それを言っているのが佐倉くんっていうのがまた。
普段は気だるげで無気力っぽいのに、通学だけは急に本気を見せてくるっていうのが独特すぎる。
なおも笑う私を、不思議そうに見る佐倉くん。
「・・・だって一本前とか二本前のバスだと混んでるだろ」
「・・・それは確かに」
私も先日経験しました・・・。
この辺は田舎でバスの本数が少ないので、通学の混雑を避けるには、早朝か逆に始業ギリギリを狙うしかないのかもしれない。
するとその辺でちょうどバスがやってきた。
バスはぎゅうぎゅう詰めだった先日とは違い、かなり空いていた。
(・・・あ、でも座席は空いてるのあそこだけ・・・か)
私がそう思った瞬間、佐倉くんが、席に座るよう手で示してくれた。
会釈をしてお礼を伝え、私はありがたく座席に座らせてもらった。
(・・・今から5分後に出るバスに乗るとして・・・向こうに着くのが8:20かぁ・・・)
授業開始10分前・・・。
はかったことはないけど、下車するバス停から学校まで、歩いてだいたい15分ぐらいはかかりそうだから・・・走ってもどうにか始業に間に合うかどうか、ってところだ。
(・・・間に合うかどうか微妙だなぁ・・・もういっそサボっちゃても・・・)
いい加減同じ授業にも飽き飽きしてきた。
一瞬魔が差したが、結局は惰性でバス停に到着してしまった。
そしてバス停が見えたとたん、私は驚いて声を上げた。
「えっ・・・さ、佐倉くん?」
私の声で、佐倉くんもこちらに気づいた。
少しだけ驚いたそぶりを見せたが、彼はすぐにいつもの不愛想なトーンで話し出す。
「日野か・・・こんな時間にどうした。普段は自転車通だろ」
「私はまあ・・・ちょっと寝坊しちゃって・・・」
私が自転車通なことを知っているとは、意外。
私と佐倉くんが関わる機会なんて皆無に等しいのに。
もしかして天ヶ崎くんから聞いたとか・・・!?と、淡い期待を抱きそうになったけれど、たぶん違うと思う。
無駄な期待は悲しくなるだけなのでやめておこう。
「それより佐倉くんこそどうしてこんな時間にバス停に?私と同じで寝坊でもした?」
「俺はいつもこの時間だ」
「え!?」
かなりぎりぎりの時間のバスだけど、それをいつも使っているとなるとかなりのチキンレースだ。
でも逆に言えば毎日佐倉くんがこの時間のバスで間に合っているなら、私も間に合う気がしてきた。
「こつがあるんだ」
佐倉くんは私の心を察したのか、そう話し出す。
「途中、信号があるだろ」
「うん」
「そこでは渡らずにいるんだ。そうすると、次が信号のない横断歩道だから、すぐ渡れる」
「ほう、なるほど」
「あと学校の前のビルをぐるっと迂回してるか?」
「してる」
「あれはビルの間に舗装されてないけど小道があるから、そっちを使うと近道」
「そうなんだ」
「あと靴。下足場に寄るとタイムロスだから靴は教室棟の入り口に置いておいて、一時間目は靴下で受ける」
「え!?」
「あと――――」
「まだあるの!?」
それまでは静かに聞いていたけど、思わず突っ込んでしまった。
「っていうかタイムロスって・・・」
「・・・」
私が何を言うのかと、佐倉くんはぴくっと眉を動かした。
そしてすぐに、私はこらえきれず吹き出した。
「めっちゃがちじゃん!あははっ!!スポーツ選手なみっ!」
「・・・そんなうけるとこか?」
「うけるとこ!だって想像以上にタイム縮めるのに全力投球なんだもんっ!」
そこまで通学に本気ってだけで笑えてくるのに、それを言っているのが佐倉くんっていうのがまた。
普段は気だるげで無気力っぽいのに、通学だけは急に本気を見せてくるっていうのが独特すぎる。
なおも笑う私を、不思議そうに見る佐倉くん。
「・・・だって一本前とか二本前のバスだと混んでるだろ」
「・・・それは確かに」
私も先日経験しました・・・。
この辺は田舎でバスの本数が少ないので、通学の混雑を避けるには、早朝か逆に始業ギリギリを狙うしかないのかもしれない。
するとその辺でちょうどバスがやってきた。
バスはぎゅうぎゅう詰めだった先日とは違い、かなり空いていた。
(・・・あ、でも座席は空いてるのあそこだけ・・・か)
私がそう思った瞬間、佐倉くんが、席に座るよう手で示してくれた。
会釈をしてお礼を伝え、私はありがたく座席に座らせてもらった。


