7月15日、あなたに告白します。

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「あっ、天ヶ崎くん・・・!いっしょの班になりませんか・・・っ!!」


 私の一言で、教室の空気が一瞬凍り付いた気がした。

 すぐにみんなはまた雑談を始めたけれど、教室中の女子が私と天ヶ崎くんの一挙一動に注目しているのを肌で感じた。

 それもそのはず、容姿端麗、ハイスペック、人当たりのいい性格、の三拍子をそろえた天ヶ崎くんは学年中の女子の注目の的。
 そんな彼に抜け駆けをしようだなんて、目をつけられて当然というわけだ。

 今までの私はそのみんなからの視線だけで心折れていたけれど、今日の私は一味違う。

 なぜなら、たとえ今後学年中の女子から無視される未来が来たとしても、今の私にとっては未来がくるだけ万々歳だからだ。


「日野さん、端山さんと組まないの?」


 天ヶ崎くんがそう言ってきた。
 確かに普段の私なら迷わず深友と班を組むところだろう。


「あ、えっと・・・深友とも組みたいけど、あの、天ヶ崎くんと・・・どうしても組みたくてっ!四人班だから、よかったら私と深友と天ヶ崎くんと、誰かあと一人って感じで・・・」

「あー・・・そっか」


 天ヶ崎くんは少し困ったように頭をかいた。
 そしてしばらく考えた後、口を開く。


「・・・わかった。じゃあ組もうか。もう一人は誰にする?」


 私の背後で、無数の息をのむ音が聞こえた気がした。
 クラス中の女子たちの感情が一瞬にして乱れた瞬間だった。


「私は誰でもいいから・・・天ヶ崎くんの組みたい人で・・・」

「そっか、じゃあ応助(おうすけ)でもいい?」

「うん」


 佐倉(さくら) 応助(おうすけ)くん。
 天ヶ崎くんが仲の良い、同じクラスの男の子だ。

 天ヶ崎くんとよくいっしょにいる姿は見かけるけれど、私も深友もほぼ話したことはなかった。

 彼は不愛想というか無表情というか、とにかくとっつきにくい人だったから。


「よろしくね、佐倉くん」

「・・・ああ」


 佐倉くんは私の呼びかけにも、短く答えただけだった。
 その後の授業中も、佐倉くんは時折必要最低限の意見を言うくらいで、ほとんど話をしなかった。

 それとは対照的に、天ヶ崎くんは終始にこにこしながら話を振り、みんなのまとめ役を買って出てくれた。

 私はそんな彼に見惚れていて・・・佐倉くんが時折私に意味深な視線を向けていることに、気が付かずにいたのだった。