み、みみ。耳に。
耳に直接響いた先輩の声、色気すごすぎ……。
「大丈夫か?」
ぽんっと頭に乗せられた手に、ようやく我に帰る。
「だ、だいじょぶ! じゃない!」
「どっちだよ」
ふはっと笑った先輩。
今日は随分とご機嫌だ。
「じゃ、じゃあ来てくれるってことですか!? ですよね!?」
家にはお母さんがいることなんて、すっかり頭から抜け落ちてる。
でもこれは先輩のせいだから仕方がない。
「いや、行かない」
「ほぇ?」
「変な声」
鼻を摘まれた。
変な声を出させたのは先輩なのに。
「来てくれないんですか?」
摘まれてるせいで変な声が出る。
それに先輩がまた笑った。
……好きだよね。私の変な声。
ま、いいけどさ。



