拝啓、親愛なる魔王様へ【親愛なる魔王の君へ×人狼様に嫁ぎます】

ルーチェの疑問に答えるかのように、クラルは言う。

「……ねぇ、そろそろ帰った方がいいんじゃない?」

皆が色々と考えていると、その場で静かに皆を見つめていたハルが口を開いた。

「……空、見て。もうすぐ夜になる。皆には、家族が……帰りを待ってくれている人がいるんだろう?ぼくなら、異世界を行ったり来たり出来る魔法が使える。だから、今日は一旦解散にしたらどうかな?……異世界人のぼくが言うのもあれだけどね」

ハルの言葉に、ヴァイオレットは屋敷で待つミモザとアイリスの顔を思い浮かべる。

「……イヴァン様。私もハルに賛成です。これ以上ここにいても、ミモザたちが心配するだけだと思います」

ヴァイオレットがそう言うと、イヴァンは「……そうだね」と頷いた。



翌日。

「ルーチェ、おはよう。ちょっといい?」

珍しくいつもより早い時間に目が覚めたルーチェが廊下を歩いていると、廊下を歩いていたクラルが話しかける。

「……おはよう。どうしたの?」

「あのさ、今からカラミティに行くんだけど……ルーチェも、一緒に行かない?あ、ルーチェが良かったらでいいよ」

クラルがそう誘うと、ルーチェはふわりと微笑んだ。