拝啓、親愛なる魔王様へ【親愛なる魔王の君へ×人狼様に嫁ぎます】

「いや、僕ら……ルシフェルさんを疑っているわけじゃないんだけど……」

クラルがそう呟くと、ルシフェルは「そうなの?」とクラルに目を移す。ルシフェルと目を合わせたクラルは、無言で頷いた。

「……ルーチェ、そろそろ帰ろうか。ここにいても、何も変わらなさそうだし」

クラルの言葉に、ルーチェは「分かった」と頷いた。



「ただいま」

魔王城から戻ったルーチェとクラルは、皆が集まる部屋へと戻る。そして、魔王城でルシフェルから聞いた話を皆に伝えた。

「……ルシフェルは、ああ見えて、あまり嘘はつかないよ。今回のことも、本当だろうね」

「じゃあ、何でルシフェルさんが何かを企んでいるという話になったんだろ?」

「ギルバートは、それを他の魔王から聞いたって言っていたよ」

クロードの疑問に、クラルはそう返す。部屋にいた全員は考え込んでしまい、部屋は静かになる。

少し沈黙が訪れたあと、ルーチェは「……そういや、イヴァンさんたちはどうしてこの世界に来たんですか?」とイヴァンたちを見つめた。

「実は……」

そう言って、イヴァンは、街で怪物が暴れているという情報をフェリシアーノから聞いたこと、怪物を倒すために戦おうとしたら、森に移動していたこと、そこでルーチェに助けられたことを話す。