連れてかれたのは、その人の家だった。


案外私の家から近くて、でも、すごく高そうな家で、私の家とは大違いだった。



中に入っても、部屋がすごく綺麗で、
私は、その綺麗な部屋のソファに座らせられた。



そうすると、その人は、どこかに行ってしまって、帰ってきたと思ったら、救急セットを持っていた。



「あ、あの私、大丈夫です、」



「…ダメだよ、綺麗な顔してるんだから、傷になったら大変でしょ、」



その人は、私の頬の傷を手当しながら、
そんなことを言う、綺麗な顔なんて、
初めて言われた…。