「誰か居るの?」

 先生が言いながら近付いてきたから、私は逃げなきゃ!!と思い立ち上がったが、もう目の前には先生が立っていた。

 「…大澤さん?」

 先生は少しびっくりした顔で私の名前を呼んだ。
 「あの…明日テストがあって、教科書とノート忘れちゃって教室に取りに来たら、中から声が聞こえたから誰か居るのかなぁと思って覗いてて…。」

 私は、なぜだか自分の今までの行動を細かく説明してしまった。