6月…1週間の雨続きで私の気分も憂鬱になっていた。

 ガラガラガラ…
 教室の扉が勢いよく開いて、走って来たのか息を切らしながら教室に入ってきた友達の美樹(みき)が、私に声を掛けた。

 「千鶴ちゃんおはよ~!!」
 「おはよう美樹。今日も朝から元気だね。」
 「当たり前じゃん!!今日は、教育実習生の先生が来るんだよ!!どうせ来るなら若くてカッコいい先生がいいなぁ~。あっ!!でも、あんまりカッコ良すぎたら、ライバルが増えるよね。それは嫌かも~。」
 美樹が色々言っている横で、私は外をぼーっと見ていた。