「つ、次、わたしの番ね」
思わず声が裏返りそうになるのを必死に堪える。
「わたしの好きな食べ物はピーマン。わたしの好きな教科は数学。わたしの好きな人は——バレーボールが苦手」
ちらっと蒼空の様子を伺ってみたけど、なにひとつ表情を変えずにテレビ画面を凝視したまま。
「——いいよ」
「なっ……」
蒼空のはじめて動揺した声が聞こえる。
「ばーか。嘘に決まってるでしょ」
リビングの中には、テレビから聞こえる笑い声だけが響いてる。
お互いを探るように見つめ合っていたわたしたちの距離は、もうすぐ0センチ——。
(終)
思わず声が裏返りそうになるのを必死に堪える。
「わたしの好きな食べ物はピーマン。わたしの好きな教科は数学。わたしの好きな人は——バレーボールが苦手」
ちらっと蒼空の様子を伺ってみたけど、なにひとつ表情を変えずにテレビ画面を凝視したまま。
「——いいよ」
「なっ……」
蒼空のはじめて動揺した声が聞こえる。
「ばーか。嘘に決まってるでしょ」
リビングの中には、テレビから聞こえる笑い声だけが響いてる。
お互いを探るように見つめ合っていたわたしたちの距離は、もうすぐ0センチ——。
(終)



