「…相良と、買い出し行ってたよ」 ぞく、と心臓が闇におおわれた。 思わず足を止めてしまう。 胸が痛い。 どくん、どくん。 相良。 相良 宗介。 ライバル。 ゆうに、惚れてて。 俺に、勝ち目はない相手。 嫉妬する。 俺が嫉妬狂いなのは、昔からだった。 でも、未だかつて、ここまでゆうに接近した男はいなかったんだ。 胸が焼けそうに嫉妬して、聞かなきゃ良かったって、思うのに。 聞かずには、いられない。 「なんか、あった?」 覚悟した。 いつかは来るって、わかっていたことだ。