いよいよ私は今日から高校2年生になる。
いよいよと言っても生活は今までと変わらない。1つ変わるものがあるとするなら、クラス替えだ。

クラス替え発表の朝、私は鈴と昇降口の前に貼られている、大きなクラス表を見に行った。

私の学校は2年生になると、4つのコースに分かれるようになっている。そしてそのコースで2年間授業を受けるため、クラスが変わることはもう無いのだ。

私たちは目を細めながら、お互いの名前を探しあった。

私は文学コースになっていた。そして、学力が学年トップクラスの鈴は、特別進学コースだった。文学コースと特別進学コースでは棟が真反対にある。

私たちはまた離れてしまうことをようやく理解した。

「クラス…また離れちゃうね…」

鈴は下を向いて悲しそうに言った。

「だっ、大丈夫だって!ずっと会えなくなる訳じゃないんだから!今までみたいに、学校の登下校は一緒にいられるんだよ?そんなに落ち込まないで…ね?」

私は鈴が元気になれるように必死に声を掛けた。