彼は推しと瓜二つ

女2「そうだったんだ……。
でも何でまた連絡しようって思ったの?」  


かなえ「今は美容系インフルエンサーなんて呼ばれる様になったけど、ずっと努力してきた事が生かされて、ようやく今の自分が周りからも認められて、好きになる事が出来たんだよね。
そしたら何か、音へのわだかまりも自然と無くなったって感じかな。…今までごめんね、音。」


音「ううん…。私もモデルやるって言ってたのに違う道に決めたから、ちょっと後ろめたさはあったんだよね…。でも今日は誘ってくれてありがとう。」


女1「でもさ、ずっと気になってたんだけど、音はモデルになりたいとは思わなかったの?
スーパーなら地元の小樽や札幌でも求人はあっただろうし…。」

音「…私は性格的にも向かなかったの。
ファッションセンスがあったわけじゃないし、自分に甘いからストイックに自己管理もできないし。
スーパーも、就活で迷いまくってた時にバイト先の店長から入社を勧められて決めたって感じかなぁ。」

音は苦笑いで話をした。

かなえ「……。」

女1「ふーん…。でも音がスーパーの店員なんてしてたらめっちゃ男の人から声かけられそう!」

音「いやぁ〜…変なお客さんはたまにいるけど……。
郊外のスーパーだから主婦とかご高齢の方ばっかりだよ。
少し離れた所に大型スーパーがあるから、若い人はほとんどそっち行っちゃうし。」


女2「えー!切なぁ。イケメンのお客さんとの出会いとか無いの?!」


音「それは………無い…かなぁ……。」
(イケメンどころか、最推しと出会っちゃったけど…)

かなえ「……あ、これはあるな?若い人が少ないとは言っても来ないわけじゃないんでしょ?!
っていうか、音に男がいない方がおかしい!」

女2「確かにー!お客さんじゃなくても彼氏とかいるでしょ?!」

3人は音に顔を寄せて詰め寄る。

音「いない!いない!……本当に。
私ずっとアイドルオタクで、今は推し活が楽しいし!」


かなえ「……音、うちらまだ25だよ?
推し活は恋愛とは別ものだし、結婚してからでも出来るでしょ?今はもっと恋愛しないと!!」

音「……いや、うん……そうなんだけど……。」

女1「音なら男も選び放題だし、かぐや姫みたいに無理難題の条件を出しても良いくらいだって!」


音「……ハハハ…。あ、私ちょっとトイレに……。」