◯公園
ベンチに座るMITSUKI似の男
辺りは開けていて、夜でも恐ろしさは感じられない。

男「ここ座って。」

男は優しいトーンで、自分の隣のスペースをポンポンと叩く

音はゆっくりと遠慮がちに座り、男とはスペースを空けて座る


男「仕事後で疲れてるのに、呼びとめちゃってすみません。でも、どうしても今のうちに話しておきたくて……。」


音「…………私が聞いちゃって良い話しなんですか…?」

男「………まぁ、良くは無いんだけど………
中途半端に分かっちゃったままだと、モヤモヤしません?俺がそうですし。

…何より店員さんが信用できる人って思った上で俺が決めた事なんで。」


音「……分かりました……ありがとうございます。」


男はフッと微笑み、自分が着ていた上着を音にかけた。


音(え?!!!
  この人、何かやっぱり手慣れてる……⁇!
 こーゆー勘違い行為が私みたいな厄介オタクを作り出しちゃうのに!!!)

音「……あの、これ、大丈夫です………」

男「まぁまぁ。ちょっと長くなるし、夜は冷えるんで。」

音は立ち上がって返却しようとするが、肩を押され、やや強引に男に座らされる


音「…ではお言葉に甘えて…ありがとうございます。」
(何か良い香りするし……大事な話をしてくれるってのに、それどころじゃなくなりそう……)


男「……で、本題なんですが。
店員さんは………あ、杉山さんって呼んで良いですか?前に名札見たから覚えてて。」

音「……どうぞ……」