エイプリルフールの前日、君に大好きと伝えたい。



【side 美奈】


翔琉が麦茶を持って来てくれて、しばらくすると、じょじょに元の空気感に戻っていった。


あの気まずい空気のままだったら、地獄だったから、翔琉が盛り上がるゲームを提案してくれて助かったな……。



翔琉とゲームをしばらくしたあと、ごはんどきになったから、翔琉がご飯を作ってくれることになった。



「美奈、俺、ご飯一人で作ったほうが早いと思うからさ、風呂とか入ってきたら?」



「うん! お先に失礼するね!」


「はーい」



脱衣所に入って、服を脱いでいく。



翔琉の足音が聞こえてきたので、急いでタオルを巻く。



おそるおそるドアが開いて、「着替え、これだからな」と翔琉がジャージを渡してくれた。


タオル一枚の状態で恥ずかしかったから、目を逸らしたまま着替えを受け取った。