ガチャとドアが開いて、スウェット姿の翔琉が笑顔で出迎えてくれた。
「おじゃましまーす……」
そう言いながら、キョロキョロと翔琉の家を見渡す。
あれ……今日、めっちゃ静かだな……。
「……翔琉」
「ん? あー……親なら今日はいないよ」
「……まじ?」
てことは、二人きり……?
いつもは翔琉ママがキッチンにいるから……珍しいな。
「……まじだよ。なに、二人だとなんか悪いん?」
「え、いや、全然っ…?」
「なに照れてんだよ」
て、照れてるって……!?
こいつ、こいつ……本当に意識されてない……!!
「……はぁっ!? 翔琉と二人でも、何ともないしー?」
「ははっ、だろーな」
私の嘘つき……!!
本当は心臓ばっくばくだよ……!!

