エイプリルフールの前日、君に大好きと伝えたい。



「ふぅっ、ごちそうさま!!」


「俺、めっちゃ満腹」


「私も……! なんか眠たくなってきちゃった……!」


「なら、部屋でゆっくりする?」


「うんっ……」



ふわぁ、ほんとに眠たいよぉ……っ。


でも、翔琉に、告白してない……っ!



「美奈? そういえば、今日って泊まってくん?」


「へ……?!」


「ん?」


「……うん」


言わないと、言わないとっ!!


今日告白するって、決めたんだから!!



「あの……翔琉」


私はぎゅっと翔琉の服の袖を掴んだ。


「……っ、なに?」


「私っ! 翔琉のことが、好きなの……」


「えっ……」


翔琉が驚いたように声を出し、私の方を見つめる。


その顔は真っ赤で、ときどき恥ずかしそうに目を逸らしてくる。


くすぐったい沈黙が、すごく長く続いた。