「あーん♡」


「あーん♡」


男が女にごはんを食べさせている。


もぐもぐ、と女はごはんを噛む。


その顔は達成感に満ち溢れたようだった。


ごくん、とごはんを飲み込んだ女は、呆れたような尊敬したような眼差し(まなざし)で男を見つめて呟く。


「しっかし、すごいね〜。いくらあたしが好きだからって、あたしに近づく男を全て殺すなんてね」


男は「ふふ」と意味深に笑って言う。





「当たり前だよ。だって花蓮(かれん)が大好きなんだもん。花蓮が望むなら、花蓮のことが好きな男たち全員殺して、花蓮の身体(からだ)に取り込まさせることだって出来るんだからね」