「潤、今日も曲作るの?」

冬が終わり、少しずつ暖かくなってきた

三月のある休日。

俺はいつものように、優奈の病室に

訪れていた。

気管支が弱いせいであまり声が出ていない

けど、俺と優奈しかいないこの部屋では、

そんなことは気にならない。

「あー、まぁ、そうかな。納期があと少し

のものがあるんだ」

「そっかぁ、私、隣で見ててもいいかな?」

「いいよ。俺、そっち行くよ」