「ありがとう、優奈。俺はこれを家に

帰ってすぐに編集するよ」

「……ん」

やっぱり、声が出なくなって来ているらしい。

無理に歌わせない方がよかったかも

しれないと、俺が後悔している時、

優奈は途切れ途切れに、言葉を綴った。

「きょく、できた、ら、せけんに、公開、

してねっ!」

あの笑顔で優奈はそう言った。

そして、それが優奈の、最後の言葉だった。