ドアをノックしても返事がなく、俺は

そーっとドアを開けて病室に入る。

優奈はベッドで布団にくるまっていて、

呼吸に合わせて布団が少し動いている。

やっぱり寝てる、か……。

手土産で持ってきたお菓子を来客者用

の机に並べて、ベッドのそばにあった

椅子に座る。

大学の課題は無いし、曲の納期も終わった。

することがなくて何となく布団の動きを

見つめていると、動きがどんどん

早くなっていることに気がついた。

「……優奈?大丈夫?」

「……っ、う……はぁっ……」