出会った彼は


ふーんといいながら彼は彼で頼んだお酒を飲み始める。


何だろうこの雰囲気。

「今日は戻らなくていいんですか?」

この間はすぐに戻らなくちゃと言って、連絡先を交換して別れたからそう聞いてみたけど。

「戻ってほしい?」

「意地悪…。」

なんだかさっきから不機嫌そうだし。戻ってほしいなんて思うわけないし、彼もそれを知っていそうなのに。

「ははっ、ごめんごめん。」

不機嫌そうだと思ったら、次はコロコロ笑っている。


あぁそうだよ、この笑顔が可愛くて、綺麗で私はこの人を知りたいと思ったんだ。

それにしても、演技が上手だからどれが演技でどれが素なのか分からなさそうと思っていたけれど、意外とわかりやすい人なんだな。



そこから少し話して、さっき感じていた不機嫌さもまったくなくなった。


あんなに推しと話すのに緊張していたのに、今日は1件目から飲んでいたからか酔いがいつもより回っていて話も普通にできている。


お酒の力、恐るべし。