ある程度、お世話になったスタッフさんへの挨拶回りを済ませ時計を見ると23:47。
もうすぐ日付が変わってしまう。明日も仕事だし、そろそろ帰ろうかなと思っていると。
グイっと手を引かれて奥の方へ連れていかれる。
誰かなんて見なくても分かる。
奥まで行くと、手を離される。
「涼太くん…。」
「あ、ごめんね。芽依ちゃん忙しそうだったし、俺もスタッフの人とかと話すことあったからなかなか行けなくて。」
「ううん、今日の涼太くんもかっこよかった。早くCM解禁しないかな。」
話せると思っていなかったので嬉しくて、お酒が入っていたこともあり思っていたことがポロポロと溢れる。
「かわいすぎ…。反則。」
「え…。」
「でも芽依ちゃんもいつもかわいいけど今日めっちゃ可愛かった…。」
人がいるから、ギューッとしたりはできないけれど見えないところで手を繋いでいる私たち。
涼太くんが手をにぎにぎしたり、ギューッと握ったりしてくる。

