出会った彼は


「ええと…。」


どう返事をしたらいいのか困っていると

「あ、七瀬。代役の話聞いた?」

「有村くん。今聞いたところだけど、私じゃない方がいいんじゃ…?」


有村くんが戻ってきたようで私に話しかける。

「いやいや、俺が推薦したの。さっきスタッフさんからどんな人がいいか聞いたら七瀬ぴったりだったし、今からいろんなところに掛け合って人呼ぶのも大変だし。それに、七瀬の部署の部長はいいって。」

「え、部長にまで連絡とったの?」


仕事が早すぎないか?というか、これ断れなくないかな…。

「まあ顔映らないっていうし、俺も撮影終わりまでいるしさ。」

「CM撮影も遅らせられないもんね。」


これも仕事だと、腹を括ることに決めた。

先ほど話をしてくれた男性の方を向く。


「私でよければ、お願いします。」