瞬間、私の足下から頭までえも言われぬ恐怖がぞわぞわと這い上がってくるような感覚に襲われた。

ダメだ!振り向かせてはダメだ!自分の奥底から警告するかのような声が響く。

しかし反対に手は止まらない。

鼓動がどんどん早まり、手が伸びていく。

恐る恐る伸ばした手が、ついに女の子の方に触れそうになった。


私の手が肩に触れようとした瞬間――

「ダメ!未来!」

「えっ?真理?」

真理の声がして振り向いた瞬間、目の前が真っ暗になった。

「暗い…… あれ……?」

ここは私の部屋だ。

天井が見える。

「夢……?私寝てたんだ……」

枕元に置いたスマホを見ると夜中の二時近い。

全身汗でぐっしょりとしてる。

「いやだ……気持ち悪い……」

着替えようと体を起こしたときだった。

「きゃあああー!!」


部屋の隅、一際真っ暗なところにさっきの女の子が俯きながら立っていた。