俺は霧崎蓮斗。

霧崎グループの若頭で次期組長。

正直俺はヤクザには興味がない。

でも、父さんと母さん、一つ下の妹がいるから迷惑はかけられない。

それに…俺は組長として働いている父さんに憧れてる。

だから将来動きやすいように、俺は父さんと母さんの母校で東区にある憂ヶ丘高校ではなく、霧崎グループの支配地である北区にある朝比奈高校に通ってる。



俺は、自分の顔に自信がある。

自分でいうなって思うだろう。

でもこれは、昔から言われてたからホントのことなのだろう。

だからか、小、中と女子共が付きまとってきた。

そして高校でも。

でも、正直ウザイ。

俺の周りをウロチョロするのは邪魔だし、鬱陶しい。

でも、そう思ってるのは俺だけじゃなかった。

それは、一つ上の先輩。

喜多川花織。

またの名を魅惑のクィーン。

彼女は、俺と同じでいつも周りに異性の存在がいた。

そして俺は気づいた。

男の群がる中心で微笑んでる彼女の心の中は、俺と一緒で否定的に思っていることに。

だから、俺は彼女に興味がわいた。

今まで注意深く聞かなかっただけで彼女の噂は山ほどあった。

でも、どれもひどいものだった。

例えば、

喜多川花織は街中の男とヤリまくって一億以上稼いでいる。

その中には120歳のジジイも含まれてる。

なぜならそのジジイが100万をだしたから。

など。

その噂が本当かどうか確かめるために俺は学校帰りの喜多川花織の後をつけた。

すると、彼女は風俗店に入っていった。

何をしているのか気になったので入ってみると、そこは本当の男向けの風俗店だった。

ただ、快楽を求めるためだけに男女が交わる場所。

確かにそこに名前は違うが喜多川花織の写真があった。

その時はとりあえず2番人気の女にした。

ちなみに一番は喜多川花織だった。

喜多川花織の店でのネームは河木花だった。

まあ、恐らく名前を適当いじっただけなんだろう。

「喜多川花織か…。」

「明日…話かけてみよ。」




「お前…風俗の仕事してんだろ?学校に内緒で。」


「なんで…、どうして…?」

やっぱり…な。

そこで、俺は喜多川花織を資料室に連れ込み…

抱いた。

喜多川花織は手慣れてるだけあって上手だった。

でも、やっぱり、いつも攻めるばっかりで攻められるのが慣れてないのがすぐに分かった。

でも、なんか悔しくてつい、いつもより激しめに抱いてしまった。

やってから俺は後悔した。

俺が本気で抱くと他の男じゃ満足出来なくなる。

これは迷信とかじゃなくて本当の話。

だから過去にも色々トラブった。

例えば、



「どうしてくれんのよ!」

「んー、何がー?」

「あんたのせいで…あんたのせいで彼氏に浮気したことバレたじゃない!」

「はあ?それでなんで俺のせい?」

「あんたが変な抱き方するから!彼氏じゃ満足できないようになったのよ!今まではちゃんとイケてたのに!」  

だからどうしろというのだ。

俺は頼まれたことをやっただけ。

「ああ!もう!最悪!」



みたいな。

だから、喜多川先輩みたいな風俗の仕事をしている人を抱く時は気をつけてたはずなんだけどな。

だから俺は学んだ。

だったら演技の練習させればいいじゃん、ってことに。

だから、今までの女同様に演技ができるまで俺の家で住ませて特訓することを提案した。

すると先輩はノリノリで乗ってきた。

でも、いざ住ませてみると先輩はずごく家庭的な人だと知った。

本当はもっと色々な先輩が見れたんだろう。

でも、

俺は多忙だ。

次期頭になるから今のうちに出来ておかないと。と、信じられない量の仕事を押し付けやがって…。

恐らく、俺が父さんに迷惑をかけられないから相談できないという事を知ってのことだろう。

あー、体だりぃ。

熱あんのかな…。

あー、3日連続の徹夜はさすがにキツイ。

クッソ…。

ガチャガチャ

と、りあえず家まで着いたみたいだな。

「あいつら…俺が跡取りだからってこき使いやがって…クソっ…」

「霧崎くんっ!大丈夫?」

この声は、確か…

フワッ

あったけー。誰かの胸の中?

一体誰の…。



んっん?

「ここは…?」

ああ、自分の家か…。

「フフフ。」

は?笑い声?

どこから?

って隣?

「なんだ…お前か…。昨日はありがとな。」

自分の身体を見れば分かる。

ケガした部分には包帯が、熱があるからガーゼが。

恐らく昨日夜遅かっただろうに、看病してくれたんだろう。

「スーピースーピ。」

ほんと、寝顔は可愛いな。



あ、起きる。

「おはよう、先輩。」

「えっ?」

びっくりしてる。

先輩は起きると時計を見て今何時かと、

寝顔を見たか、それを何回も聞いてきた。

特に寝顔を見たか見てないかについては本当に何回も聞いてきた。

理由を尋ねると、職場で過去に従業員と客が無理心中したことがあったそうだ。

だから、それ以来従業員が客に寝顔を見せることは禁止されたらしい。

それを聞いて思わず

「……、そんなに俺信用ない?」

と聞くと先輩は

「違うよ!今回霧崎くんにそれを聞いたのは…あの…は、恥ずかしかったから…。」

と、顔を真っ赤にして言った。

それを聞いて興奮するのは当たり前のことだろう。

そして、俺はそのままの勢いで先輩を抱いた。