とても懐かしいことを思い出した。

多分あの出来事がきっかけで俺は優羽のことが気になりだしたんだよな、


それにしてもあの羽住咲夜夏っていう女。


舜夜がどうしてもっていうから会ってみたらすごく優羽に似ていた。

でも、名前と見た目が違っていた。


それでも……俺はあいつが優羽じゃないかと思わずにはいられない…




いったいあいつは…誰だ?





でも、俺がいくら考えてもわからない…


情報が少なすぎる…これじゃあ断定ができない


だったら……

「おい、舜夜。」


「うわ、湊斗。びっくりした。脅かさないでくれない?」

「羽住咲夜夏ってどんな人?」

「無視したね。」

「早く答えて。」

「はいはい。何を焦ってるの?」

「…」

「はあ、それで羽住さんのことだっけ?」

「うん。」

「羽住さんは、んーなんて言えばいいかな。多分お前と同じくらい重いよ、過去が。」


「過去?」


「そ。それに恐らくだけど、多分見た目と名前が偽りだと思う。」

「は?」

「俺も一回しか会ったことないから分からないけど、多分一ノ瀬財閥の令嬢さんじゃない?」


「やっぱりそう思う?」


「ああ。それに一回見た感じ髪の色も違うかな。あー、ごめん髪の色までは分からないけど。」

「うんん。そこまで教えてくれれば十分だよ。ありがとう、舜夜。」

「あ、うん。相変わらずすごい二重人格っぷりだね。尊敬するよ。」

「そうだね。褒めてくれてありがとう。」


「はは。手放すなよ、湊斗。やっと見つけたんだろ?お前が探してた女の子。」


「当たり前でしょ?」


「ならいいや。それよりどうするの?羽住さんのこと。」

「とりあえず会うよ。」


「瑠奈のことはいいの?」


「いいわけねぇだろ?」

「だよね。」



「あーあ。お前が莉花とくっつかなきゃ瑠奈の相手をしてもらってたのにな」

「はは。やだよ。瑠奈はわがままだからね。」



「まじそうなんだよな。ほんとうざい。」

「まあ、頑張って。助けがいったら言ってね。恩は返すよ。」


「当たり前だ。」